首切りホモ連続殺人

「斬首人の復讐」510ページまで読んだ。全620ページくらい。あと少し。ようやく十数年越しにして、ヘッドハンター事件の解決を見るところまで読んだ。しっかしロバート・ディクラークはダメだ。重要な作戦会議をしてる最中に女のことを考えてる。「欲望に侵犯されかけている頭の中に、ベッドに横たわる彼女の姿が浮か」んでいる。ジンク・チャンドラーにばれたら、「お前は俺がカバに食われそうになってた時もそうやって女のことを考えてたのか!」と殴られるに違いない。ディクラークの名誉のために言っておくとそれはないが。長年、女に無縁の生活を送っていると、人間こうなるという見本だ。おれも気をつけなければ。もう遅いかもしれないが。ていうかもう遅い。
今回はロバート・ディクラークがメインなので、雰囲気が少しぬるい。ジンク・チャンドラーが主人公だった前二作(「カットスロート」「グール」もジンクがメインだから前四作?)のようにてんぱった感じは薄い。残り百ページでどう展開するかに期待したい。あと一人殺人マシーン「ディキャビテイター」が残っているし、どうもまだ何かありそうな気がする。何かがひっかかってしょうがない。
リック・スカーレットがダメ人間になって再登場するのはよかった。ロバート・ディクラークのアホタレが一瞬、またヘッドハンター事件の真犯人を勘違いしそうな時は小説の中の他人事ながらどうしようかと思ったが、そこは腐っても鯛というか女子中学生と遊んだり(キャットの年令がいまいちはっきりしないが推測で中学生)エロい妄想がグルグル頭を回ってるだけの人間ではないことを照明した。しかし奴にはアル・フラッドに対して「彼には悪いことをした・・・」という詫びの感情とか、アル・フラッドの隠れた功績を称える心とかないんだな!ほんとダメだあいつは!
(※)文中ロバート・ディクラークに対する表現は、若干誇張して書いています。