男祭り

生まれて初めてメイド喫茶というものに行ってみたところ、扉を開けるといきなりスパッツ一枚の男が組み付いてきて、のしかかられて動けなくなった。脱出しようともがいてみたものの、ものすごい力でとても抜けだせるものではなかった。そのまま十分が経過したら急に力が弛んだので急いで脱出して慌てて店の外に逃げ出した。看板をよく見ると、メイド喫茶ではなくてプライド喫茶だった。あとで知ったことによると、PRIDE放送中止により路頭に迷った格闘家を救済するためのものらしい。そんなものより、おれを救済してほしいと思った。

間宮菜月の日記

私ボウケンイエロー間宮菜月。今日、菜月が起きてみんなのところに行ってみると、全裸のリーダーが片手に業務用のホチキスを持って「みんな!俺はすごい冒険をする!このホチキスで金玉の袋を脚に留めるなんて、考えただけでわくわくするすごい冒険だと思わないか!」とわめいていて、みんなが必死で止めようとしていたの。変なビデオでも見て影響されたのかなリーダー。みんながやめろやめてくれリーダーと言うのにリーダー聞かないでいや俺はやるみんな見ていてくれ俺の冒険者魂をとか言ってらちがあかないんで、真墨が「リーダー、あんたは自分が何をやろうとしているのかわかっちゃいないんだ!人がやっているのを見れば、自分がいかにバカなことをやろうとしていたのかわかる!そいつを貸せ!」と言ってリーダーの手からホチキスを取り上げると、ズボンを脱いで下半身を露出して金玉にバチーン!とそれを打ち込んだかと思うと、ギャピーと言って泡を吹いて白目を剥いて動かなくなっちゃった。様子を見たピンクが「大変です!袋を脚に留めるつもりが、手元が狂って金玉に打ち込んでしまったみたいです!」と言うと、リーダーが「まさか、そこまでやるとは…お前こそ真の冒険者と呼ぶにふさわしい」と言ったわ。バカどもには付き合いきれないから菜月、部屋に戻ってもう一度寝た。どうせ無職だし。

宇宙サウナ

これは人から聞いた話である。その時彼は深夜の六郷橋近辺を歩いていたら、どうもなんか数分間記憶を失ったような気がして、腕時計の時間が勝手に進んでいるので、これはもしやあれかと思ってふと空を見たら巨大な空飛ぶ円盤が浮かんでいた。その空飛ぶ円盤の底の部分に穴が開いて、そこから光とともに例のあれが出てきた。「宇宙人解剖フィルム」などでお馴染みの、例のあれだ。例のあれは声を出さずに、直接心の中に語りかけてきた。「このへんにサウナはないか?」と。彼は筋金入りのホモで大のサウナ愛好者だったので、宇宙にもホモはいるのか、自分は宇宙のホモを地球のハッテン場に案内した歴史的ファースト・コンタクトの生き証人になるに違いないと思って大喜びでその例のあれを行きつけのサウナに連れていった。サウナのドアを開けると、そこにはいつものように下半身にタオルすら着けずに男性自身をむき出しにした腹の出た毛むくじゃらの中年男性や、腹の出た毛むくじゃらではない中年男性や、鍛えた筋肉の上にほどよく脂肪がいきわたったむっちりとした体育会系の中年男性や、その他の中年男性がいて、値踏みするように例のあれの全身をなめまわすように見渡した。すると例のあれは急に怒り出して、「この知性を感じられない生き物どもは一体何だ。なぜ彼らは下半身を強調するようなポーズでソファーに座り、私の下半身を値踏みするような目で見るのだ」と声を出さずに直接心の中に語りかけてきた。例のあれが声を出さずに直接心の中に語りかけるには、宇宙ではサウナといえば知的な討論を戦わせる場だという。サウナの熱で頭に血を昇らせ、それを特殊な呼吸法で脳に巡らせることにより知性を倍増させ、通常よりはるかに知的な会話を楽しむことが可能なのだそうだ。その例のあれははるばる宇宙の彼方から地球人とサウナで知的な会話を楽しむためにやってきたのだと声を出さずに直接心の中に語りかけてきた。なるほど宇宙ではサウナといえばそれが常識かもしれないが、ここは地球なのでとりあえず地球では地球の流儀に従ってもらおうとサウナの男達は例のあれを押さえつけてそれが着用していた銀色の宇宙服を引き剥がして股間を見たら、そこにはチンポもケツの穴も何もなかった。例のあれが声を出さずに直接心の中に語りかけてくることによると、彼らは進化して食物を摂取することなく薬などで栄養分を補い、老廃物を体外に排出する必要がないので尿道もケツの穴も退化してなくなった、また子孫を作る場合もDNAから直接培養するため生殖器も必要なくなり退化して消失したとのことだった。例のあれがチンポもケツの穴も持たないことに怒ったサウナのホモ連中は、「このオカマ野郎!」と罵倒するとそれを袋叩きにして呑川(蒲田を流れる川)に放り込んだ。ひどいことをするものだ。

勝手に生きろ

今後ここに書かれることは特に表記がない場合嘘日記である。
先日、職安から出たら、突然職安の前の植え込みの影から、スポーティな髪型でポロシャツにスラックス姿のヒルズ族とおぼしき青年が両手にクソを持って飛び出してきて、「貧乏人はクソを食え!」と叫びながらおれにクソを押し付けようとしてきたので、おれは彼の下腹部に爪先蹴りを入れた。すると彼はウグッと言って膝をついたので、側頭部に蹴りを入れて(そのような戦法は好きではないがあの場合それが最も有効な攻撃だった)おれはその場を走り去った。一体彼に何があったか知らないがやけになってはいけないと思う。

スクリーミング・フォー・便ジェンス

これは嘘日記であるが嘘にしても今まで書いた中でも最悪レベルなので、極度に下品で汚らしい下劣なギャグに対して不快感を感じる傾向のある人は読まないほうがいい。不快極まりない思いをする可能性が高いからだ。これを読んでいるところを彼女に見られたり履歴をチェックされて「ゴスロリのサイト?」とか思われて読まれたりしたら、彼女に捨てられる可能性がある。別に捨てられてもおれじゃあるまいしみんな次はすぐ見つかるだろうからそれくらいはいいかもしれないが、最悪の場合おれの不幸がうつって今後一生女性に無縁になる危険性がある。以上警告はしたので読む時はそのつもりで。
嘘日記)俺がある時、ある街を歩いていると腹がへったのでメシでも食うかと思った。ちょうどそこにおれのような女性に無縁のクズ人間にはおあつらえ向きの薄汚れた安食堂があったので、ここならカップルを見ることもないだろうと思ってそこに入った。厨房の奥から「らっしゃい」と声がした。店内は思った通り誰もいなかった。俺は空いている席に座ってメニューを見た。メニューには以下のような品書きが書かれていた。
下痢便どんぶり
ケツの穴ランチ
ブタのケツの穴ランチ
人丼
ゴリラ丼
ミミズの小便和え腫れたチンポ添え
ケツの穴チンポセット
ロードキル定食
ムカデそば
「下痢便どんぶり?」思わず口に出して言ってしまった。「ヘイ下痢便どんぶり一丁!」という声と共に厨房から頭をモヒカン刈りにした身長2メートルほどの筋肉モリモリのエプロンを着けた男が(ネイサン・ジョーンズが「つれづれなるがパンク」のパンクを演じたところを想像して頂けばわかりやすいはずだ)手に飯の入った洗面器を持って飛び出してきた。
「いや待て。俺は、メニューの非常識さに驚いて思わず口に出して読んでしまっただけだ。その下痢便どんぶりとやらを注文したわけではない」俺は言った。男は意に介した様子はなく「お客さん、もう遅いんですよ。準備は万端です…もう引き返せないんですよ…」と言うと飯の入った洗面器をテーブルの上にドカッ!と置くと、自らもテーブルの上に乗ってその洗面器の上にまたがり、ズボンを下ろすと洗面器めがけて大量の下痢便をブババババッ!と放出した。俺は吐きそうになった。「ヘイおまち!下痢便どんぶり一丁!」男は誇らしげにそう言うと、下痢便のかかった飯の入った洗面器を俺の目の前にドン!と置いた。
「お前ふざけるなよ!こんなもん食えるか!飯を粗末にするなよ!第一俺はこんなもの注文してないって言ってるだろ!」
「お客さん困るね。そんなこと言われてもね。もう作っちまったからね。するってえとお客さんはこう言いなさるのか?下痢便どんぶりは食えないと」
「そう言ってるだろ!こんなもん食えるかよ!」
「そうか下痢便どんぶりは食えないのか。なら仕方ない。じゃあこうしよう」と言うと男は今度はチンポを出して下痢便をぶちまけた飯の上に小便をぶっかけはじめた。「これで下痢便どんぶりは大小便どんぶりになった…これなら食えるはずだ」
「食えるはずねえだろバカかお前は!キチガイか!お前はこれが食えるというのか!」激高して俺は言った。
「何言ってるんだ。こんなもの食えるわけねえだろ」男は言った。
「何で自分が食えないものを人に食わせようとするんだ!お前はキチガイか!」俺は言った。
「お客さん、あんたこそ大丈夫か?考えてみろよ。人間が牛や猫や亀やクワガタに飯を食わせる時、いちいち自分が食えるものかどうか調べてから食わせるか?第一自分が食えないものだからって、他の奴にも食えないとは限らないだろ?」
「そういう次元の話じゃないだろ!下痢便を食う人間がいるか!」
「だから下痢便と小便を混ぜて大小便どんぶりにしてやったろ」
「同じだよ!」
「いや違うよ。大いに違うね。というか食えないかどうか食ってみないとわからんだろ?食ってみないか?」
「食えねえよ!わかるよ!」
「ああそうか水分が多いから箸じゃ食えないという意味か?スプーン持ってきてやろうか?」
「食えねえって言ってるだろばかやろう!」
「そうか、俺の大小便どんぶりは食えないか…」男は悲しそうに言った。「お客さん、あんたが大小便どんぶりを食えないことはよくわかった。人には好き嫌いがあるから仕方がない。じゃあ大小便どんぶりが食えないのは仕方ないから、それは俺のオーダーミスとして、何か他のものを食ってみてくれないか?俺の魂を込めた料理の数々だ…せっかくだから何か食って帰ってほしい」
そもそも目の前で男がケツの穴から下痢便を噴射するのを見た直後なので食欲も完全に失せていたし、他のものといってもまともに食えるものは一つもなさそうだった。「ああ、ゴリラどんぶりはやめたほうがいい。あれは近親種だからクールー病に感染する危険がある」と男は言ったがなぜ食ってはいけないものをメニューに載せるのだ?だが何か注文しないとこの状況を打開する突破口が開けそうにないので、俺はムカデそばを頼んだ。
「ムカデそば!ムカデそばとはお客さんお目が高い!ムカデそばというと常人なら具にムカデが入ったそばを想像するところだが、うちのムカデそばは一味違う。そばがムカデなんだ。丸のままのムカデをそばの代わりに使っているのさ!こいつは手間がかかる。なにしろ、ムカデを集めるのが大変だ。長さや太さもそれなりのムカデでないといけない。こだわりの逸品だ。だから一年に一食しか作れないのさ…お客さんは運がいい。今日はたまたまムカデの在庫がある…」ブツブツ言いながら男が厨房に入っていったスキを見て俺は速攻立ち上がって店から逃げ出した。店に火でもつけてやりたいところだったがそんな時間すらも惜しく、一刻も早くそこから逃げ去りたかった。全力で疾走して一秒でも早く一歩でも遠くあの店から離れようとしながら俺は、考えていた時はすげえ面白いと思ったが実際書いてみるとあまり面白くないなと思った。

バカ医者の日記

俺の名はホワイトジャック。医者だ。カートやベンガリアンですらみんな覚えているかどうか微妙なのに、俺のことなど覚えている人はいないだろう。みんなは俺のことをバカ医者と呼ぶ。俺は医者だし自分でもつくづく思うほどバカだから、それは間違ってはいない。バカで医者が成り立つのか?と疑問に思う方もいるかもしれないが、それは根本的なことを忘れている。この物語は基本的にヒロイック・ファンタジーの世界だということだ。文明開化以前の開業医の恐ろしさを侮ってはいけない。
それはさておき、俺は今日世にも恐ろしい事態に遭遇した。再びこのような恐怖に襲われる人が少しでも少なくなるよう、俺は俺が体験した恐怖をここに記録する。今こうしてこれを記しているということは、少なくともその恐怖体験により命を落とすようなことはなかったということだが、もとよりそれは生命の危険がどうという次元の話ではない。死ぬ危険はなかった。だが、覚えておいてほしいのは、この世には死ぬより恐ろしいことがあるということだ。それを経験してしまった以上、俺はもはや昨日までの俺には戻れない。この恐怖を背負って生きていかなければならない。それはある意味では、死ぬよりも忌わしいことだ。俺の恐怖体験の記録を読むということは、それはこれを読んだあなた自身も昨日までのあなたには戻れなくなる可能性もある。だがしかし、読むのと実際に体験するのとでは、天地ほどの差があるのも事実だ。あなたが俺の味わったような恐怖を味わわなくてすむように、事前に危険を回避するためにはこれを読まなくてはいけない。それが賢明な行動というものだ。覚悟して頂きたい。あなたは真の恐怖を知るだろう。そしてそれを知ることによって、事前にそれを回避する術を学ぶことができるのだ。私が遭遇した悲劇を、繰り返してはならない。たとえ誰であろうと、あのような悲劇に見舞われていいはずがない。そのために私は書くのだ。こうして書くことによってあの恐怖が今もなお現実のように脳裏をよぎることがあっても。この勇気を讃えて頂きたい。この人類愛を!そしてこれを読むことによってあなたが繰り返し襲われる悪夢に夜毎うなされることになろうともそれは実際にこの恐怖を体験する危険を逃れたことを思えばなんと安い代償であろうか!
だが眠くなったので続きは後で書く。さっき山ほどドーナツを食ったから腹いっぱいで眠くてしょうがないよ。今日が賞味期限だったので半額だった。ラッキーだった。眠いので寝るから続きはまた後で。